ここ夏文庫
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故意
会社を出たら雨が降ってきた。バッグから折りたたみ傘を取り出す。

ちょっとモタついていたら、後ろから来た人に肩で押された。

赤信号で立っていた、その人のあとを追いかけて行き、彼の背中を押す

ように、派手に傘を広げた。



駅の改札を抜けて階段を昇っていたら、ちょうど入線していた電車から

降りてくる人の波にもまれた。後ろから私の前に割り込むようにして

入って来た男性のひじが、私の肩を突いた。私は彼を追い越し返して

ひじで軽く彼を突いた。彼は階段を降りてくる人並みに押され、ふらっと

仰向けによろめいた。



電車に乗った。帰宅ラッシュで混んでいた。一駅、扉近くの混んだ

スペースで立っていた。湿度がうっとうしい。

次の駅で、車輌の奥から人が降りた。「すみません、すみません」

彼の声に周囲の人間は動かない。彼は人にもまれるようにして出て行った。

彼の居たスペースが空いている。そこに移動しようと思った。

「すみません、すみません」私も人を押しのけ奥へと入った。

シートが空いていた。その前に大きな荷物を床に置いて、雑誌をひろげる

女性。彼女を肩で押しのけて座った。バランスを崩した振りをして

彼女の鞄を靴で蹴った。



電車を降りた。ターミナル駅は混雑を極めている。

切符なのに間違えてSuica専用出口に入ってしまった人が、慌てて引き返す。

後ろに飛び退くくらいに私に体当たりしておいて、謝りもしない。

彼の急ぎ足に絡まるように、私は瞬時に左足を出した。



エスカレーターを降りる。突然に前に立っていた男性が電話着信。携帯電話を

取り出して話を始めた。

エスカレーターを降りたところで、携帯に夢中の男性は立ち止まった。

彼のせいで私はエスカレーターから降りれなくなった。

私はバッグの中心で彼の背中を殴るようにして彼を避けた。



いつもより人の多い駅。東京は夜の7時。

地下鉄のホームを歩いていたら、運良く電車が入って来た。

いつものポジションまで急ごうと、黄色い線の内側を早歩きで進んだ。

前を歩いていた男子高校生の、大きなスポーツバッグにぶつかってしまった。

迷惑そうに顔を振り向かせた彼は、私を冷ややかな目で見詰めながら

大きなバッグを大袈裟に振って、私を黄色い線の外側へと押し出した・・・

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【2007/10/04 20:38】 | 東京の夜は7時 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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